オセアニアに来てヨーロッパ人が嫌いになりかけている話

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 こんにちは!かさご(夫)です

 

以前の記事でご紹介した「史上最悪の仕事」を経て、僕たちはいまブルーベリーの仕事をしています。とっても素敵でとっても素敵な環境にようやく巡り会えたと思いきや!同僚のヨーロッパ人たちがものすごく嫌な感じなので、今日はその話。愚痴にならないように注意しながらお届けします!

 

 

 

オーストラリアに来て最高の仕事!小さなブルーベリーファーム

 

オーストラリアでの仕事探しはなかなか困難で、前回のチェリーファームのように大はずれを引くこともありましたが、ようやくたどり着きました!最高の職場環境!

 

travellingplatypus.hatenablog.com

 

メルボルンから1時間半ほどの距離にある小さなブルーベリーファームで、ブルーベリーの仕事をしたいなと思ってGoogle検索してたときにたまたま見つけて連絡をとってみました。するとちょうどワーカー募集中だったので、すぐさま応募!Skypeでのインタビューで話してみるととても優しい感じのスーパーバイザー(監督みたいなポジション)2人組で、実際に会ってみてもとても素敵な2人です。今では一番話せる間柄だったりして

 

仕事はピッキングとパッキングの2種類。ピッキングは歩合制で、つんだ分だけお金がもらえます。パッキングは時給制ですが、早い人にしか仕事が与えられません。ワーカーはだいたい20人くらいなのですが、パッキングは4人とか10人程度だけで完結することが多いです。

 

 

つめれば何でもいい!?歩合制になるとガメツさ満開のヨーロッパ人

 

まず最初にぶち当たったのが、歩合制ピッキングの壁!最初の1週間は研修ということで時給制だったのですが、そのあとはつんだ分だけお金がもらえる歩合制。時給制のときは僕たちは15人の中でもかなり早いグループだったのですが、歩合制に突入したその日から、僕たちはほぼ底辺のピッカーへと転落してしまいました。

 

理由はいくつかありますが、まず時給制だとヨーロッパ人はほとんど何もしません。何もしなくたってお金がもらえるなら、彼らにはいいらしいです。そして歩合制になったその日、全体の収穫量は前日の2~3倍にまで上がりました(笑)

 

そしてもう一つ、つんだ分だけお金がもらえるとなると、彼らは手段を選びません。こんなベリーは摘まないでねとか、摘んでも別のバスケットに入れてねと言われているにも関わらず、すべてファーストクラスのバスケットに放り込みます。ファーストクラスが一番レートが高いので、それが1グラムでも多くなれば良いのだそう・・・。もちろんクオリティはめちゃくちゃですが、そんなのお構いなしです。

 

 

注意されると逆ギレがスタンダードのヨーロッパ人

 

ピッキングの後は自分でフルーツを良いやつと悪いやつの2種類に分けて、悪いやつがあまりに多いと差し引かれる仕組みになっています。そうじゃなきゃ不公平ですしね。するとなんと!ヨーロッパ人は悪いフルーツを自分で全部食べたり、床に放り投げたり、挙句の果てにはポケットに入れて自分の列に捨てたり。もうやりたい放題の無法地帯へと一変してしまいました。

 

さすがに監督の2人も我慢の限界で、ある日全体ミーティングで注意しました。すると彼らはなんと逆ギレ!何が悪いとか、あいつらウザいとか言いたい放題。他にもささいなことで注意されると聞いてないフリをしたり、後でみんなで2人の悪口ばかり言ってたりします。

 

 

意外と主張しない&愚痴なかりなヨーロッパ人

 

ここまでは、「あーこんな最低な人もいるんだな」くらいだったのですが、僕たちが一番驚いたのは、意外と物をはっきり言わないというヨーロッパ人の一面。ヨーロッパ人ってはっきりものを面と向かって言うタイプだと思っていたのですが、意外とそうでもないんだなというのが驚きでした。

 

毎日夜のキッチンではみんな集まって2人の悪口や愚痴ばかり言って、でもそれを本人たちに主張することなく、2人の前では良い顔ばかりしている人たちがかなりたくさんいます。どっかの国のサラリーマンにそっくりな体質が、意外にもヨーロッパ人にも根付いているんだなというのは、新しい発見でした。

 

 

時給制になると何もしないヨーロッパ人

 

そして今度はパッキング。ここは時給制で払われるので、働いた時間だけお給料がもらえます。そうなるとヨーロッパ人は「どうした!?」っていうくらいチンタラ働きます。5分でも1分でも長く働けるなら、もう手段を選びません。

 

チェリーパッキングの経験もあってか、僕たちはなんと20人の中で最速の2人組になったのですが、ある日とんでもない発言を耳にしました。「あの日本人カップル速いけど、あの二人のせいで早く仕事終わっちゃうのがムカつく」。久々に震えました(笑)

 

 

他人のこと妬んでばかりのヨーロッパ人

 

「パッキングは早い人だけ」と監督がいつも言うように、気がつくと僕たちは毎回呼ばれるようになって、呼ばれるメンバーは大体決まってきました。そうなると呼ばれないメンバーからのバッシングが大爆発します。

 

「私をパッキングに呼んでよね」と監督にそそのかす人間もいれば、「あいつらばっかパッキングしてウザい」だの、挙句の果てにパッキングの入り口の前で待機して、誰が何時間働いたかすべてチェックする人間まで出てきました。その辺にあるホラー映画より怖いかもしれない「嫉み」の世界です・・・

 

ピッキングに話を戻すと、誰が何キロ摘んだかがとにかく気になる人もいます。みんなに今日何キロと聞いて回ったり、誰が何回計量に向かったかを把握する人間まで。僕たちが何キロ摘んだか把握してなくても、他の人間が正確な数字を教えてくれることもあります。一番になりたいのだか何だか知りませんが、とにかくみんな必死です。

 

 

やっぱり仕事は信頼でできているよ!

 

気がつくと、ちゃんと言うことを聞いて、ちゃんとクオリティ基準に沿ったピッキングをする僕たちは監督の2人組から信頼を得て、僕ら2人だけに仕事をくれたりするようになりました。2人も僕たちにはいろんな話をしてくれるようになり、僕たちがそういうヨーロッパ人を嫌っているというのもよく知っています。

 

周りの人間はそんな僕らを見て「媚を売ってる」とかなんとか文句を言いたがりますが、最近はもう気にせず言わせています。そしてここ最近ヨーロッパ人とは距離をとるようになりました。話す相手と言えば中国カップルとイスラエル人、一人タイプの違うイタリア人。彼らもまたヨーロッパ人連合のことが大嫌いで、嫌いなもの同士が仲良くつるんでいます。

 

もちろんこうしたヨーロッパ人は、僕たちが小さなブルーベリーファームで出会った一部のヨーロッパ人です。オーストラリアで出会ったヨーロッパ人というのも大きいと思います。それこそ出稼ぎ感覚で来ている人もいますし。

 

でも僕たちが今まで出会ってきたヨーロッパ人とはあまりにもかけ離れていたので、タイトルにも書いたとおり「ヨーロッパ人が嫌いになりかけている」という状況になりました。

 

 

真の「ヨーロッパ人像」に出会うヨーロッパの旅へ!

 

今思うことは、やっぱり嫌いな人間と過ごす時間やお金は何よりも無駄だということで、それだったら一人で過ごしたほうがよっぽど有益です。嫌いな人と無理につるむ必要もないし、嫌われたっていいと思います。全部の人間とうまく付き合うなんて不可能だし、できているとしてもよっぽど器用な人か、よっぽどストレスとの付き合いがうまい人かくらいだと思います。「嫌われる勇気」なんて最近はよく聞くようになりましたが、それをもてるかどうかはかなり大きいと思います。「嫌われる勇気」を手にした僕たちは、誰にも嫌われたくなかった若かりし頃に比べて、なんだかすごく気楽な感じがしています。

 

そしてもう一つ思うことは、この嫌な「ヨーロッパ人感」を背負ったまま、ヨーロッパに行きたいということ。この感覚はたぶんここだけの話だと思うけど、意外とそうでもないかもしれない。それを確かめるためにも、ヨーロッパに行きたいと思うのです。

 

というわけで2020年ヨーロッパの旅、催行決定!行き先はルーマニアとかハンガリーとか東欧中心にしたいと思います。行きたいところだらけですが、どうかこの「ヨーロッパ人感」を揺るがしてくれる旅になりますように!

 

長くなりましたが、このブルーベリーは4月頃まで続く予定です。今度近況を報告する頃には職場環境が改善されてますように(笑)

 

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これからもこんな自由な2人をよろしくお願いします!